I find.

浮かんだ言葉を綴ります。

2017年3月のブログ記事

  • 引き潮のように。

    引き潮のように 満ち潮のように 悲しみは 絶えず繰り返すから もう そんなものだと 体内のリズムに組み込んでしまって そっと 労りましょう 誰にも知られないように そっと うつむきましょう 今日 この時だけだと そっと 涙を流しましょう やがて  月が満ちるように 月が欠けるように 喜びも 絶えず... 続きをみる

    nice! 1
  • 星のない空。

    星のない空を  もう どれくらい 見上げてきただろうか ないわけじゃないと みんな 知っている ただ 見えないだけ はるか 二千数百年もの昔から ぼくらは 常に思惟する 思い浮かぶは 時空を超えてなお 変わらぬ問いかけ でも 昼間は忙しい 働いて 話しあって 仲違いして 食事して 恋をして 神の恵... 続きをみる

    nice! 1
  • 土から。

    土から 芽を出し  花を咲かせ 種を落とす  そして 枯れる 当たり前の 生命の営みに   誰も悲しみに暮れない ぼくらは 自然の一部である ならば ごくごく 自然に そう ありたいと願う なのに  いたずらに ココロを 持つが故 散りゆく様は どうしても 悲しすぎるんだ

  • 巻き戻したおとぎ話

    巻き戻したおとぎ話の中で 私は歌う 美しく彩られた物語の中で 私は笑う 幸福を迎える昔話の中で 私は踊る 何もかもありそうな現実で 私は落ちる 舞台の上で演じる私に 袖に居る私が 幕を下ろす 外に立つ私は 人の輪郭を持つ 主人公の心は 皆が在る底を漂う 私が行う全ては 名の分からぬ草が見る夢のよう... 続きをみる

  • 隣を歩く。

    隣を歩く 歩幅は まるで 違うけれど でも  ほら 同じペースだ ぼくが君を想い 君がぼくを想う ほら 一緒だ ほら 嬉しくなる ほら にっこり 笑顔が こぼれるだろう

  • 地球は

    地球は だいぶ小さくなったから わりとやかましい トピックスは常に入れ替わり 僕らは 朝も昼も夜も目を白黒させる 24時間光る 歩き続けなくちゃならないんだけど 半分は ぐっすり 眠らなきゃね 知らなくていいことは 知らなくていいんだと あっさり 諦めて 相対的な時間は ずれるというならば 僕の時... 続きをみる

    nice! 2
  • わたしのわからない景色。

    . わたしの わからない 景色が あります。 どんなに 心を尽くそうとも 届かないんです。 左が本当なのか  明日が嘘なのか  わたしが 悪なのでしょうか。 どんな小さな願いをかけたでしょうか。 コンクリートで埋められる場所に  何故 種を蒔いてしまったのでしょうか。 わたしは しゃくりあげながら... 続きをみる

    nice! 1
  • 空っぽの箱。

    空っぽの箱から見上げる空は 突き抜けて青く。 何もしてくれない。 でも その澄み切った青さだけで 僕は立つ。 想い出して余りある苛酷な一瞬が また再び確実に訪れる。 それを分かっていても 一握りのこぼれぬ希望を映し出す。 この青空が彼方まで続くというのなら そして また新たな時が刻みだすというのな... 続きをみる

    nice! 2
  • 一人去る。

    一人去る 僕の知らない人だけれど まだ居る 明日は分からないけれど 当然未来は来るものではなくて もしかして来るもの そんな不確かな僕ら、だというのに 一人の気楽さに甘んじ 無数の線を辿る 本来僕らに属する 孤独と闇を切り離し 一人で一人じゃないと安堵する 夜が訪れる 畏怖しつつ その闇に包まれ ... 続きをみる

    nice! 2